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熱傷について🔥①

[2020.09.28]

熱傷について

熱傷(やけど)とは、熱による皮膚・粘膜の障害のことであり、日常で最もありふれた、誰でもが一度は経験したことのある外傷のひとつです。原因として多いものには、熱湯や油(液体)が多く、小児の場合は炊飯器からの水蒸気(気体)やアイロン(個体)などがあります。また、これら高温のものだけではなく、ホットカーペットや湯たんぽに長時間あたっていたことによる低温熱傷もあります。低温熱傷は軽傷に思えて深くまで熱傷が到達し、長期に治療がかかることがあるため要注意です。

熱傷はあとからじわじわ痛みが出現し、場合によっては壊死した組織が感染し、広範囲の受傷ではなくても死に至る場合もあります。さらに、痛みがないから問題がないわけでなく、熱傷が深くまで到達しているため、逆に痛みが全くない場合もあるのです。
 

熱傷の症状・深さの分類

熱傷の重症度は下に示すように、傷害された皮膚の深さと面積によって分類されます。

①Ⅰ度:表皮内の熱傷。皮膚の赤み、むくみが生じます。痛みは強いものの、通常、数日で治癒し、傷跡も残りません。

②浅達性Ⅱ度:真皮浅層の熱傷。皮膚の赤み、むくみに加えて水疱(水ぶくれ)が生じます。鋭い痛みを伴い、通常、1〜2週間で治癒することが多いです(色素沈着を生じることがあります)。

③深達性Ⅱ度:真皮深層の熱傷。赤み、むくみ、水疱を生じます。皮膚付属器(体毛、汗腺など)や神経終末も障害されるため強い痛みを伴います。通常、3〜4週間で治癒しますが、瘢痕形成することが多いです。

④Ⅲ度:皮下組織まで及ぶ熱傷。水疱は形成せず、血管傷害によって皮膚は白色(または黒色)になります。また、知覚神経傷害により痛みはほとんどありません。通常、治癒までに1ヶ月以上かかり、肥厚性瘢痕や瘢痕拘縮(ひきつれ)を起こしやすくなります。

 

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